要確認です!「太陽光発電の売電価格の推移」

東電福島第一原発の事故以後、原発を低廉かつ安定的発電システムと捉えてきた国のエネルギー政策が段階的に見直されてきました。事故発生から7年が経過し、この間、電力会社としてはLNGを主体とする化石燃料を使う火力発電方式で急場凌ぎする時代が続いてきたわけです。

余剰電力買取制度では普及しなかった

東電福島第一原発事故以前からも太陽光や風力等、再生可能エネルギーを利用する発電方式は二酸化炭素を排出しない、クリーンな発電方式としてわずかながら導入されていました。しかしながら、再エネ発電方式は自然条件を利用する方法であるため、発電コストや不安定な発電量等、導入普及には大きな壁が立ちはだかっていました。ところが、電力会社の方針を転換させる制度として2009年度に余剰電力買取制度が始まり、太陽光発電や風力発電の導入が徐々に進み始めました。しかしながら、電力会社に電力を買ってもらう発電事業は安定的に利益が見込めて、利用しやすい制度になっていなかったため、目立つほどの普及につながらなかったわけです。このため、再エネ発電量の発電全体に占める割合はわずかに増えた程度にとどまっていました。

全量を42円/kwhで買い取る制度

その後、再生可能エネルギーを使って発電した電力を全量、電力会社が当時の売電価格の倍程度で買い取る固定価格買取制度の創設により2012年度以降大きな転換期を迎えたわけです。余剰電力買取制度と異なり、2012年度に始まった固定価格買取制度では住宅用、産業用に関係なく、全量を42円/kwhで買い取ることになったことが導入普及に大きく影響したわけです。当時、利用者への売電価格は25円/kwh程度でしたが、買取価格との差額は利用者への売電価格へ再エネ発電賦課金として薄く、広く上乗せされて今日まで続いてきています。太陽光発電や風力発電の導入が進むにつれて導入コストの低下もあり、買取価格も段階的に下げられて推移してきました。

製造コストが下がり始まった入札制度

中でも、太陽光発電は発電パネルの生産量が急拡大したため、製造コストが急速に低下しながら推移したわけです。こうして、買取価格と利用者への売電価格との差が縮まってきて、2017年度には家庭用電力料金と同程度の水準になり、固定価格買取制度は節目を迎えたといえます。今後、太陽光発電事業に一定の利益を見込めるようにするには利用者の電気料単価を切り下げる必要性が出てきました。そこで、電力各社は2017年度から産業用太陽光発電事業に入札制度を導入して発電事業者から安い価格で買い取れるようにしました。入札制度では買取価格の上限と入札募集容量を提示して、安い買取価格を提示した事業者から順に募集容量に達するまで落札するので、利用者の電気料単価を下げる効果が期待されるわけです。

まとめ

最近、太陽光発電の導入コストが30万円/kw程度で下げ止まり傾向を見せています。しかしながら、国内の太陽光発電導入コストと買取価格、及び、利用者への売電価格は海外の太陽光発電市場と比べると依然として遥かに高いレベルで推移しています。今後とも入札制度の導入によりいずれも下がる余地があるはずとみられています。

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